医療事務がレセプト点検のみならず請求業務全体を行うメリット

クリニック勤務でレセプト(※「診療報酬明細書」ともいいます。以下「レセプト」で統一します。)を電子送信(総括)まで行っていらっしゃる方の場合、どうしても残業時間が増えることになります。

通常業務を行いながら、毎月4人以内で1,000枚以上のレセプトを処理し、電子送信(総括)まで行っている

患者様が多ければ、レセプト以外の業務も多くなりますので、このようなクリニックでのお仕事は、残業時間が60時間程度になることも珍しくありません。

もし未経験・もしくは経験が浅い段階でこのような状況のクリニックに就職して「辞めたい」と考えているとしたら、その退職もう少し待ったほうが良いかもしれません。

※あくまでキャリアとして考えた場合ですので、体力的な問題や無理をしてメンタルを壊してしまっては意味がありません。この部分は自己判断でお願いします。

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「レセプトができる」にもレベルがある

通常で考えれば、時期によって多少変動があるとはいえ、毎月60時間も残業が発生する労働条件は決して良いとは言えません。

その為長期間そのクリニックで働くというビジョンを強引に描く必要はありませんが、キャリアとしてレセプト請求業務の経験を1から10まで積めるということであれば、私は2年~3年その仕事を続けた上で転職するという方法をお勧めします。

医療事務の面接をしていると、セールスポイントに「レセプト経験がある」と申告される方は意外に多いのですが、その大半は最後までの手順を行ってきたわけではなく、「レセプト点検」を行っていたという方です。

レセプト点検

病名と処方された薬が矛盾していないかをチェックする作業です。レセプトを行う際のメイン作業のひとつですが、電子カルテやレセプトコンピューターであらかじめ詳細に条件を設定しておけば、大まかなミスは機械的な作業で回避できます。

レセプト点検の経験がある方の場合、この機械的な作業まで行っている方は比較的多いのですが、そういった機械的な作業では発見できない部分を担当している方は非常に少なく貴重な人材です。

「レセプト点検」はあくまで「レセプト請求業務」の一部です。レセプト請求業務全体を2、3年経験していれば、クリックが求める人材としての基礎はできていると判断できます。

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クリニックが求めているレセプト技術

クリニックが求めているのは、自動的にコンピューター上でチェックを行った先の作業ができることです。(レセプト請求業務を主体的に行っている方からすれば常識で恐縮です)

あらかじめ設定した条件から外れた矛盾を見つけ、病名を整え、ドクターの指示を仰ぎながらレセプトを仕上げ、最後の送信(電子送信の場合と電子媒体で郵送する手段があります。)

このレセプト請求業務全体のスキルが身につくまでにどの程度かかるかはその方によりますが、これほどハードな状況で3年程働けば1人前とみなされ、現在お勤めのクリニックでも主任補佐のレベルではないかと推測できます。

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経験はきっと生きてくる

現状ハードな労働条件下で医療事務として働いている方の中には、「もっと労働条件の良いクリニックか病院へ転職したい」と考えている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし今後クリニックで医療事務を続けるのであれば、はじめに申し上げたようなハードな労働条件下でレセプト請求業務の全体像を理解した仕事ができれば、転職にも有利ですし、給与額を交渉することも可能な実力が身につきます。

※クリニックでも給与額の交渉は十分可能です。どのような条件化で行うのが良いかは別の記事にまとめます。

2、3年の経験では、プロとしてやっていくにふさわしいレベルに達するまでにはもう少しかかるかもしれませんが、その基礎として考えるのであれば、調度良い期間かもしれません。

クリニック専門医療コンサルタント。
都内クリニックの事務長を11年経験し独立。
現在は関東圏のクリニックへ人材教育と採用活動を通したコンサルティングを行っている。医療事務・看護師の面接回数は合計800回を超える。

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