調剤薬局事務から医療事務へ転職する為の志望動機の例文

調剤薬局事務の経験がある方より志望動機の添削依頼をいただきました。

未経験でも一生懸命考えて仕事をする姿が浮かぶ志望動機ですが、細かい表現で気になる部分や、全体的な言い回しのくどさも感じます。

私見ではありますが、どのように直していくべきかお話していきたいと思います。

Contents

応募する方の詳細

※個人を特定できる情報は掲載していません。

女性・30代前半
都内のクリニックへ正社員での就職を希望している。

<医療事務の資格>なし

<志望動機の用途>職務経歴書の最後に添付予定

<その他>未経験ではあるが調剤薬局事務の経験を生かして医療事務の世界で働きたい。

いただいた志望動機

私は、調剤薬局事務で患者さんの応対やレセコン業務をしてきました。1日に150枚処方箋がくる店舗にいたためスピードや周りとの調和を求められ、ホスピタリティーの精神、常に患者様の気持ちに寄り添いながら一緒に働く従業員の仲間への感謝の気持ちを忘れずに仕事をしてきました。

そして自分一人で抱え込まず周りに状況説明をするという信念をもって仕事に取り組んできました。それは仕事に時間感覚をもって作業に無駄がないように進めるといった働き方にあらわれていたと思います。

私が理想とする働く姿はワークライフバランスをきちんと保て、バランスの取れた働き方を続けていくといったものです。その自分に近づくために次は、仕事に打ち込むことができ、自分が成長していける環境で働きたいと考えました。

貴社に採用していただけましたら、自分の考え方ややり方にもっと自信をもっていくことを大切にし、患者様、従業員の皆様にも感謝され、社会貢献していける人に成長していきたいです。よろしくお願い申し上げます。

添削結果

一生懸命考えながら仕事をしているということが伝わります。「成長意欲がある」という点を全面に押し出したいと考えていらっしゃるのでしょう。

ただ全体的には「言いたいことがはっきりしない」という問題点があります。詳しく見ていきましょう。

1番の売りはどこ?

「ホスピタリティーの精神」「仲間への感謝」「状況説明の信念」書面にすると硬い表現になる傾向はありますが、普段使用しない言葉を羅列すると真意が伝わりにくくなります。

前半部分で言いたいことは「時間感覚をもって作業に無駄がないように進める働きをしてきた」ことだと思いますので、もう少し前置きを短くしましょう。

前職の調剤薬局で○年受付の仕事を行った経験から、医療事務を志望いたします。

前職は1日に150枚処方箋を頂く店舗でしたので、時間感覚を持ち、無駄なく作業を進めることを心がけ、同時にチームワークを大切にしていました。

くらいで良いのではないでしょうか。

採用する側のメリットを考えましょう

少々厳しい言い方になってしまうかもしれませんが、貴方を採用することでクリニックが得るメリットを示しきれていません。

「ワークライフバランス」の実現はすばらしいことですが、未経験で医療事務を希望されているとなると少々無理があるように感じます。アルバイトなら「仕事とプライベートを分けてメリハリをつけて働く」というスタイルの到達点として使用できそうです。

 

また、「成長意欲」を全面に出されていますが、30代前半という年齢のことを考えると、意欲だけではなく、「現状お持ちのスキルで何が生かせるか」という記述が欲しいところです。

細かい言い回しに注意しましょう

貴社というのは会社ですのでクリニックという意味なら「貴院」にしましょう。

「処方箋が来る」という表現は薬局を主に置いていますが、本来は処方箋を頂く立場ですので表現を変えた方が良いと思います。

 

また、「自分の考え方ややり方にもっと自信をもっていくことを大切にし」という表現は気難しい人物像を連想させます。

未経験の方ですから、「自分の持っているものをベースに、先輩からの助言を取り入れより良いものにしていく所存」のような表現に変えてみてはいかがでしょうか。

志望動機から質問するとしたら

この志望動機で面接にいらっしゃったとしたら、私でしたら下記のような質問をします。

・調剤薬局事務として活躍する選択肢はなかったのですか?

・ワークバランスを大切にされているようですが、残業は可能ですか?

・今後資格を取得される予定はありますか?

・医療事務になる為に現状どんな勉強をしていますか?

 

参考になれば幸いです。

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