特定疾患療養管理料は基本にして高額だが説明できる医療事務は少ない

クリリニックで働くのであれば、特定疾患療養管理料はレセプトを行う上で避けては通れない項目です。

レセプトを行う上でも基本中の基本に入る項目ですが、一方で、検査や手術とは異なり、医療機関で働く方以外には、何をしたのか良く分からない項目でもあります。

特定疾患療養管理料の算定漏れはクリニックにとって大きな損失となりますし、医療事務であれば、「何故算定されているのか」という患者様からの質問にも答えられる必要があります。

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特定疾患療養管理料とは?

算定点数はクリニックの場合225点です。

特定疾患療養管理料は、「管理料」という名前からもわかるとおり、特定の病気の管理を行ったときに算定できる点数です。

領収書の「管理料」の欄に掲載されます。(紹介状(診療情報提供書)を発行した時の点数もここに分類されます。)

算定できる点数がが高い

3割負担の方の場合、窓口負担は680円。

月2回まで算定可能なため、クリニックでは特定疾患療養管理料の算定漏れは、大きな損失につながります。

電子化されているクリニックであれば、ほぼ自動的に算定される項目ですが、

医療事務の方は、ダブルチェックの意味でも、どのような場合に算定されるのかは理解するべきではないかと考えます。

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算定条件

算定の点数が高価格ということもあり、算定の条件が細かく設定されています。

特定疾患が主病名であること

厚生労働省が定める疾患が主病名であることが最初の条件です。

該当する病名が付いている場合、レセプトコンピューターが自動で算定する機能が搭載されているので、まず算定漏れはないと思いますが、主に経過観察が必要な病気に算定されます。

医療事務未経験の方でも聞いたことがる、高血圧症、高脂血症、喘息、胃炎、胃潰瘍などの内科疾患も対象疾患です。

主病が複数ある場合は?

レセプト上、主病が複数ある場合は、「主たるもの」で算定する決まりになっています。

1ヶ月以上経過していると算定可

初診日、又は、当該医療機関の退院日から1カ月以上経過している必要があります。

クリニックの場合は外来のみですので、退院日の部分は必要ありませんが、医療事務として覚えておくべき項目です。

1月31日に来院の場合、2月31日はありませんので、2月28日(うるう年の場合は29日)以降算定可能です。

月2回まで算定可能

月に2回まで算定可能です。

同日再診での算定

同日再診で1日に2回算定することは可能ですが、コメントの記載をしておくのが良いでしょう。

都内の事例です。
同日再診では算定できなかったという地域もあるようなので、保険者へ確認してみるのも良いでしょう。

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特定疾患を算定できないケース

次の場合は算定できません。

依頼の場合

他院から検査を依頼された患者様の検査のみを行った

という場合は算定できません。

(9) 主病とは、当該患者の全身的な医学管理の中心となっている特定疾患をいうものであり、対診又は依頼により検査のみを行っている保険医療機関にあっては算定できない。

電話再診の場合

電話再診の場合も算定できません。

(10) 再診が電話等により行われた場合にあっては、特定疾患療養管理料は算定できない。

難病外来指導管理料は、基本的に同時算定不可

細かくはもう少しありますが、下記の項目とは同時算定できません。

ウイルス疾患指導料、小児特定疾患カウンセリング料、小児科療養指導料、てんかん指導料、難病外来指導管理料、皮膚科特定疾患指導管理料、慢性疼痛疾患管理料、小児悪性腫瘍患者指導管理料及び耳鼻咽喉科特定疾患指導管理料

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「これは何の費用ですか?」に答えるために

前述のとおり、特定疾患療養管理料は算定の点数が高いため、窓口で対応をするスタッフは、「これは何の費用ですか?」という質問に正確に答えられる必要があります。

この質問に答えるためには、何を管理しているのかを正確に説明できる必要があります。

指導料から管理料の歴史

特定疾患療養管理料は、以前は「特定疾患療養指導料」という名前でした。

指導であれば、指導を行ったかどうかは明確ですが、現在は「管理」となっており、患者様に説明する時は、「何を管理しているか」をお話しなければなりません。

もう少し踏み込むと「管理とは何をしているか」という点です。

何を管理しているのか

例えば、定期的に血液検査を行い、過去の数値と比べながら経過観察する、患者様様の様子を伺いながら、薬を処方する、こういったことは全て「管理」に該当します。

ドクター:「前回から体調の変化はありませんか?」

患者様:「前回から大きな変化はありません。」

ドクター:「血圧も高めだけど前回から大きな変化もありませんし、また2週間後にきてください。」

特に高齢者の患者様が多い内科では良くあるやり取りですが、このような流れであれば特定疾患療養管理料を算定していても問題ありません。

ただし、算定要件を満たしているとはいえ、これだけでは患者様のクレームにつながりかねません。

通常、診察はこれだけで終わることは少なく、患者様の声に耳を傾けて、ドクターの診察によって安心を得ていただくことで、クレームを事前に回避することもあります。

特定疾患療養管理料の妥当性

(8) 特定疾患療養管理料は、別に厚生労働大臣が定める疾患を主病とする者に対し、実際に 主病を中心とした療養上必要な管理が行われていない場合又は実態的に主病に対する治療 が当該保険医療機関では行われていない場合には算定できない。

となっているので、対象疾患に関して必要な管理や治療が行われていない場合は、

特に薬が処方されていない場合は、算定に異を唱えることも出来るかもしれません。

但し、多くのドクターは、勉強会に参加し、専門分野に関して日々見識を深めています。

患者様の立場からすれば「毎回同じ指導」のように感じていたとしても、診察するドクターからも同じとは限りません。

「出来れば窓口の支払は安いほうが良い」という考え方にも共感する部分はありますが、総じて妥当ではないでしょうか。

医療事務の方は、このような内容を理解した上で患者様にお話をするようにしましょう。「病名が高血圧だから」でも間違ってはいませんが、これだけでは不十分です。

クリニック専門医療コンサルタント。
都内クリニックの事務長を11年経験し独立。
現在は関東圏のクリニックへ人材教育と採用活動を通したコンサルティングを行っている。医療事務・看護師の面接回数は合計800回を超える。

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