最近医療事務未経験の方より、「求人票を見てもよくわからない」「どんな条件なら応募すべきでしょうか」など、求人票と条件面に関するご質問をいただきます。
残念ながら求人票にこの記載があれば応募すべきという項目はありませんが、特に医療事務未経験の方にとって、求人票の情報だけではイメージしにくいのも事実です。
そこで今回は、求人票にある「現在の医療事務の人数」から、休暇を取得しやすい環境かを判断していきましょう。
あくまで目安にはなりますが、特にワークライフバランスを大切にする方は、知っておいて損はないと思います。
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医療事務2人体制のクリニック
必ず求人票に記載されているわけではありませんが、医療事務が2名体制のクリニックに就職される際は、状況を考慮した上で入職するようにしましょう。
2名の医療事務で運営を行っているクリニックでは、他にドクターが1名、看護師が1~2名、その他の医療職の方が0~2名といった体制でしょうから、比較的小規模であることが予想されます。
この状態で、週1.5休など、通常より休日が少ないのは論外ですが、週2.5休程度の休みが保証されているとなると、人によっては魅力的に映るのではないでしょうか。
2人体制では突発的な休みに対応できない
上記の休日の条件は悪くないどころか方ですが、医療事務2名体制のクリニックは、休日以外を休みにくいと考えたほうが良いと思います。
余程患者数が少なく、対応に余裕があるクリニックでなければ、医療事務1名で業務を行うことは不可能ですので、休日が多い代わりに有給休暇が取得しにくい状況であることはほぼ確定です。
この状況は、「有給休暇と組み合わせてたまには長期で休みたい」「家族の理由で突発的な休みがとれないと困る」とお考えの方には不向きですが、
大型連休が必要ない方には向いている環境でもありますので、良し悪しは人により異なります。
適正人数かどうかを判断する指標
「休暇の取得」から考えると、医療事務2人態勢のクリニックをお勧めしないのは、先程までにお話しした通りですが、
何人体制だったら良いのか?という点にも触れておきたいと思います。
クリニックの医療事務といっても、診療科目の他に、地域性や立地によって、医療事務の適正人数は変化してしまいます。
そんな中、勤めるにあたり、医療事務の適正人数を考えていきましょう。
この通りにならないこともありますが、目安くらいにはなると思います。
1日の患者数で見分ける
まず、逆質問時に、「1日の患者数」について質問します。
おそらく、面接官の返答は「時期によって異なる」といった内容になると考えられますので、繁忙期での患者人数を聞くようにしてください。
1日の患者数30人未満
1日30人程度であれば、熟練された医療事務の方であれば、1人でも入力から会計までできそうです。
フルタイム2名体制であれば、有事の時は休むことができるという判断もできます。
ただし、2人の予定が重なってしまった場合は、どちらから譲ることになることや、早い段階でアドバイスを求める先輩社員がいない状況下で仕事を行う可能性は高いといえます。
1日の患者数が30人~60人
この段階になると、医療事務2名体制での運営は難しくなります。
最低3名フルタイムのスタッフが必要です。フルタイム2名+パート1名程度ですと、うまく休むこともできます。
1日の患者数が60人~80人
フルタイムの医療事務3名~4名は運営に必要です。
1日、2日であれば、3名でもできなくはありませんが、準備をしておかないと、当日のイレギュラーには対応できないくらい忙しい状況が考えられます。
この3名の中に新人が入っていては運営は難しいので、フルタイム3名+パート1名以上のスタッフがいることが望ましい規模です。
1日の患者数が80人~100人以上
フルタイムの医療事務が4名は必要です。
100人前後の来院人数であれば、5名程のスタッフがいないと、イレギュラーな事象には対応できません。
1日の患者数が100名程度で、ご自身を合わせて所属の医療事務が4名という状況でああれば、入職を取りやめることを検討しても良いレベルです。
自分を含めて5名以上なら妥当、4名以下なら注意といったところでしょうか。
入職したらかなり余裕がある場合も注意が必要
経営面だけを考えれば、余剰人員がいることは人件費を圧迫することを意味します。
クリニックといえど、この原理原則が適用されますので、新人として入職した際に「かなり余裕がある」のであれば、その点にはむしろ危機感を抱くべきではないかとも思います。
シフト制の場合
シフト制である場合は所属人数だけで判断するのは危険です。
シフト制のクリニックでは、休みをフレキシブルにできる代わりに、他のスタッフの休む日によって自分の出勤日も決まってしまう場合があります。
特に新人は希望が通らないなどの状況も考えられますので、シフトを組む時のルールがどうなっているかを面接時に確認しておくようにしましょう。