医療事務のクレームやミスでクリニックに損害が生じたらどうするか

スタッフのミスで損害が発生した場合は、
クリニックから損害を請求されたら、払わなければいけないのでしょうか。

私のクライアントの中で実際にあった話を交えながら、
クリニックの損害と賠償についてお話をしていきます。

Contents

ミスをしたら損害賠償!?

まず、私の経験上で申し上げますと、
ごく普通のクリニックであれば、医療事務のミスで損害賠償まで行うということ自体稀です。

通常は就業規則にのっとった懲戒処分、クリニック内での評価(賞与など)での調整、担当の変更、部署の配置換え、解雇などで対応されます。

※解雇となるのはかなり悪質な理由がある場合のみですので、ミスをおかしたから即解雇となることはありえませんし、そのような場合は講義すべきです。

医療事務の仕事であるミス

ざっと思い浮かぶものを書いてみると、

・患者様の対応でクレームをもらう
・会計を間違える
・掃除の際に医療機器を傷つけたり、薬品を落としてしまった
・薬の在庫が在庫表と合わない
・操作していたら電子カルテが動かなくなった→業者を呼んでメンテナンス費用がかかった

その他にも様々な事例があると思いますが、これらのミスで損害賠償をしなければいけないということはまずありません。(ただし、故意に行った場合は別です。)

「弁償しろ」と言われたことがある

もしクリニックの院長先生などから損害賠償を求められたら、
安易にその請求に応じないようにしましょう。

全額の損害賠償は当然ですが、
一部であってもおかしい場合が考えられますし、
通常業務の中で生じてしまうものや、クレームなど同じ対応でも相手によって評価が変わってしまうものに対して損害賠償を行っていてはキリがありません。

給料から天引きされたことがある

本人の同意なく天引きをしてしまうと違反になります。

もしこういったクリニック様がある場合は、即刻おやめになることをお勧めします。
こういったことをされたことがあるスタッフがいらっしゃるのなら、早めに弁護士などの専門家に相談してください。

大体は保険に入っている

クリニックの場合、クリニックの責任者(ほとんどは院長先生)が保険に加入しています。

もし院内で患者様がなにかしらの怪我をしたり、
患者さまに物を壊されたりした場合は補償される様になっています。

スタッフの場合は院内の怪我は労災保険が適用されますし、
医療機器について何か損害が出た場合でも、
よほどのことがない限りは保守の対象となりますので、
大きな費用がかかることはありません。

ミスをしても必要以上に責任を感じる必要はない

保険の中には、売上が何者かによって盗まれた場合にもそれを補償する特約がついていたりと、ざまざまなリスクに対応できるものも揃っています。(院長先生がそれに加入しているかどうかを調べるのはかなり大変だとは思いますが。)

その為、クリニック側に大きな損害が生じていないケースもありますので、必要以上に責任を感じる必要はないと思います。

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