医療事務未経験の新入社員が入ってくると、先輩社員が教えなければならないことはたくさんありますが、
私はまず近隣を散歩してくるように指導することにしています。※クリニックの院長先生には事前に行う意味をきちんとご説明させていただいています。
特に電車通勤をするスタッフが多いクリニックでは、この「散歩研修」が効果を発揮しますので、新人を指導しているマネージャー職の皆様の手段の1つとしてご覧いただければと思います。
未経験のかたからは面接の際よくいただく「どのような勉強をしておいたら良いですか?」という質問がありますが、私のこの質問に対する答えも同様です。
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電話での道案内
予約制をとっているかどうかなどの状況にもよりますが、クリニックの電話は比較的良く鳴ります。その中でも飛びぬけて多いのが、クリニックの場所を尋ねる電話ではないでしょうか。
スマートフォンが普及した現在では、若い世代の患者様は自力で道を調べてクリニックまでたどり着くことが多くなりましたが、
一方で事前に道を調べてくる方は減少傾向にあるように感じます。また、クリニックの立地によっては、ご年配の方を中心に道に迷ってしまうケースも多いのです。
ひとりでできる業務を作る
特に初めてご来院される患者様は、ただでさえ不安な状況であるにもかかわらず、クリニックの位置がわかりにくいなどという諸条件が重なってしまうことで、
クリニックのの印象が悪くなってしまう場合も考えられますので、できるだけスムーズに対応したいところです。
・駅からどのような道順を通るか
・主だった目印(大きなお店や、角にある看板など)
・大通りから1本入るとどんなお店があるか
などを事前にシュミレーションしておくことで道案内に役立ちます。
特に医療事務未経験者の場合は、電話に出ても1人で対応できないことの方が多いので、まずは道案内できるようになるというのは、ひとりでできる業務を作ることにもつながります。
アンテナを高くする練習
「たかが散歩で大げさな・・・」と考える方もいらっしゃると思いますが、クリニックのまわりをくまなく散策していると、新しい発見があるものです。
いつもと違う道を通ってみたり、そこに新しいお店ができていたり、その街特有の雰囲気があるはずです。
多くのクリニックでは、近隣にお住まいの方をターゲットにされているはずですので、患者様が暮らす街がどのようなところなのか知っておいても損はありませんし、新しいものを発見するという体験を重ねていくうちに、「見て学びとる」という姿勢を実につけることも可能です。
注意点
あえて注意点を申し上げるなら、公私はできるだけ分けるように意識するということです。
患者様と遭遇する可能性があるので、クリニックのメンバーとは数駅はなれたところで飲むようにしているという院長先生もいらっしゃいます。
あまりプライベートで患者様に見かけられるような行為は避けるべきかもしれません。もちろん女性であるということにも気をつけた方が良いでしょう。
患者様との共通の話題になる
クリニック近くのことであれば何でも話題になります。
「あそこに新しいお店できましたね」なんて話題がお好きな患者様もたくさんいらっしゃいます。
忙しくてそんな話をしている暇がないという方もいらっしゃるかもしれませんが、別にいつも話せといっているわけではありません。
余裕があるときは患者様とのコミュニケーションとして雑談ができるくらいのスキルは欲しいものです。
年代が違うとどうしても共通の話題が出てこないこともありますが、近所の話であれば比較的共通の話題になりやすいということも覚えておきましょう。