クライアントの元社員で、以前医療事務として勤めていた方から、以前転職の連絡をいただきました。
転職エージェントを使用して一般事務職へ転職したとのことでしたので、詳しくお話を伺い、ご本人の許可を得て掲載させていただきます。
お名前はアキさん(仮名)でご年齢は30代中盤です。
医療事務歴10年以上と職務経歴の多くを医療事務が占めていますが、医療事務への転職ではなく一般事務職へ転職されており、経歴としては珍しい部類に入るのではないかと思います。
なぜ医療事務ではなく一般事務に転職したのか、一般事務と医療事務との比較して良いところと悪いところに関してもお話を伺うことができたので、今後他業種へ転職をお考えの方にとっても参考になるのではないかと思います。
Contents
アキさんの詳細
あまり詳細な情報はお出しできませんがご本人に許可をいただけた範囲で掲載します。
・年齢:30代中盤
・経験社(院)数:2(病院医療事務(3年)→クリニック医療事務(7年)→現職
※合計10年医療事務を経験。今回が2回目の転職
・学歴:大卒
・英語:TOEIC400点くらい
・独身・子供なし
・医療事務時代の年収:約330万円
・パソコンスキル:MOS(WORD、EXCEL)取得
・前職のクリニックは固定休1日(毎週木曜)+もう1日はシフト制
・使用した転職エージェント:DODA、リクルートエージェント
なぜ医療事務ではなく一般事務に転職?
医療業界に関わる身としては
「別のキャリアを積みたい」
「もっと興味のあるものを見つけた」
などの前向きな理由を期待していたのですが、
とのことでした。
私がアキさんに初めてお会いしたのは2014年頃で、当時はクリニックの医療事務がとてもマッチしていた印象でしたので意外ではありましたが、本人いわく「一般事務より医療事務の方がよくなったらまた別のクリニックへ転職すればいい」と考えていたそうです。
たしかに、未経験でも医療事務になれるのですから、経験があればそれだけ有利です。アキさんほど長い経験がなくても医療業界に戻るのは難しくないと言えるかもしれません。
年収の変化
年収より重要な条件
・休みが決まっている(完全週休2日制の『土日休み』)
・残業時間の減少(繁忙期でも月20時間)
・お昼休みを効率的に過ごすようになった
興味深かったのは、多少の年収ダウンを引き換えにしても、医療事務より良くなった条件が多々あることでした。
充実したアフター6を楽しまれているようです。
医療事務は通常2時間程度の昼休みがあります。
昼休みが長い方が良いか短い方が良いかはケースバイケースですが、昼休みが長いということは帰宅時間が遅くなることにつながりますので、アキさんには短い昼休みがとてもあっているのだと思います。
医療事務をやめてしまうことに不安はなかったんですか?
せっかくなので、違う業界への転職についても聞いてみました。
医療事務のキャリアを中断というか捨ててしまうんですから、それなりに大きな決断だったと思います。今後結婚して子供ができて…とを考えると医療事務を続けた方がいいのかなとも迷いましたが、医療事務しかしたことがない人より、それ以外もできる方が魅力的だろうなという思いもあって転職を決意しました。もちろん時期的に医療事務に飽きてきていたというのもありますよ 笑
確かに今後結婚や出産を控えている方にとって、医療事務のキャリアを磨くのも1つの手段ですが、アキさんほどの経験とスキルがあれば、たとえブランクがあったとしても医療事務に復帰するのは難しくないのかもしれません。
キャリア10年の医療事務だからこそできる選択とも言えますが、アキさんほどの経験がなくブランクがあったとしても、未経験の方よりは格段に優遇されます。特にクリニックでは今後もその傾向が強いはずですので、総合的にアキさんは良い選択をされたのではないかとおもいます。
医療事務から一般事務への転職方法
アキさんは一般事務への転職を希望されていたため、まず初めに転職エージェントへ登録し、キャリアコンサルタントへ転職の時期などを相談しながら行われたそうです。
無料で転職相談ができ、内定をいただいた後の交渉なども任せることができるため、「転職時はエージェントにの登録」はもはや常識ですが、数ある転職エージェントの中でアキさんは主にDODAで転職活動を行ったそうです。
なぜDODAをメインに?
一般的に転職エージェントといえばリクルートキャリアが最大手ですが、アキさんはあえてDODAを使用していたようです。
とのことですが、DODAをメインに使用していたのはなぜでしょうか?
キャリアコンサルタントの方が抱えている求職者が多いのか、私の年齢と職務経験が原因なのかはわかりませんけどね。
医療事務経験10年以上のアキさんでも、一般事務の仕事はほぼ未経験扱いという点が影響した可能性もありますが、単純に担当キャリアコンサルタントとのフィーリングが合っただけかもしれません。
DODAに登録から転職までの流れ
ここからはアキさんに伺った話を私なりにまとめてみました。
まずサイトの会員登録部分(下図参照)から名前、学歴、メールアドレスなどの情報を登録します。
登録するとメールで連絡後、キャリアコンサルタントと電話で話す機会があります。
アキさんはここでキャリアコンサルタントに転職先の条件面やご自身のキャリアについて簡単に話したうえで後日面談されたそうですが、電話で話すことに違和感がある方は面談で詳しく話を伺ったほうが良いかもしれません。
アキさんがおっしゃるには
とのことでした。私も前職はサラリーマンで転職エージェント使用経験もありますが、当時は電話面談など存在しませんでしたが、アキさんのように「休みの日に面談で時間をとられたくない」と考える方にとっては、比較的遅い時間で設定できる電話面談は便利なのではないでしょうか。
LINEのやり取りが便利!
「面談が終わるとLINEで担当者と話すことができるようになるんですが、これがすごい便利でした。私はアドバイスも面接の結果も全部LINEでもらってました。」
メールでやり取りですと「お世話になっております」等の頭書きが必要で、用件のみというわけにはいきませんが、LINEで要件のみを伝え、スピーディーにやり取りできるのは、アキさんにとってかなり便利だったようです。
「重要な要件は必ず電話でかかってきますが、大抵仕事ででれないので、要件の概要をラインに入れてくれるのも助かりました。」
もはやメールは時代遅れのツールになりつつあるのかもしれません。
WEB履歴書を完成させる
履歴書や職務経歴書は難しいイメージがありましたが、今までの経歴を順番に入れていくだけなので簡単でした。
職務経歴書を作ったのは久しぶりでしたが、改めて作るとスキルの棚卸にもなりますね。
職務経歴書はゼロから作らなければなりませんが、「自分のスキル」が明確になったことが面接でもとても役立ったそうです。
入力した情報でエントリーできるし、郵送する手間もありません。電子送信は忙しい人の助けになると思います。
面接のときは紙の履歴書を持っていくので、その時は写真が必要です
エントリー→書類選考→面接
私もそこは覚悟していたんですが、実際はあまりそうは感じませんでした。
面接では医療事務の職務内容を詳しく説明してわかってもらう必要があったので、今更ながら『医療事務とは』みたいにgoogleで調べたりはしてました 笑
今の会社は前職が医療事務だったことより、前のクリニックで6年、その前のクリニックに5年務めていたこと(勤続年数が長いこと)が評価されたみたいです
これから一般事務へ転職活動をする方にアドバイス
私の経歴では「転職したいなら別のクリニックの医療事務になればいいのでは?」と思われてしまって当然ですので、なぜこの年齢になって一般事務なのかという点をわかりやすく伝えることを心がけたのですが、
これは私と同じように医療事務から一般事務へ転職を考えている方にとっても大切なことだと思います。
参考になるお話をありがとうございました。
皆様の転職の成功をお祈りしています。