未集金の回収方法と医療経営に与える悪影響の予防策

所持金額が不足していて窓口支払ができない

このような状況は、医療事務の仕事をしているとどなたでも1回は体験したことがあると思います。

クリニックによってルールが異なりますので原則はそのルール通りに行動するべきですが、ケースバイケースであれば、効率的に回収を行うために他のクリニックの事例を参考にしながらルールを決めなければなりません。

Contents

未集金は何故発生するか

クリニックに来院し診療を受けた後、所持金額が足りない為に窓口での支払ができない場合、未収金として計上されます。

所持金不足の他に、財布を忘れた、今月は諸事情で支払えない等様々な事情が存在します。

クリニックの場合は窓口支払の金額がそこまで大きくなることは少ないので、多くの場合患者様の不注意が原因ですが、クリニックでも予防策をとることができます。

未集金発生の予防策

ではあらかじめ未集金の発生を防ぐにはどのようにしたら良いのでしょうか。

患者様へ前もって情報伝達をする

主に予約制のクリニックでの対策になりますが、患者様の所持金不足で未集金が発生してしまうのなら、クリニックで前もって医療費に関する情報を伝達することは予防策になります。

初診の患者様をはじめ、比較的窓口が高額になりやすい検査などが必要な患者様には前もって必要額の目安をお伝えします。

対応するスタッフの理解が追いついている必要はありますが、予防策としてはこれが最も有効と思われます。

クレジットカードを使用する

クリニックがクレジットカードを取扱っている場合、有効な対処法です。

クリニックによっては保険診療ではクレジットカード決済を受けていなかったり、使用条件として下限額が設定されていたりしますが、

どちらの場合も法的には無関係ですので、回収できないより手数料を数パーセント支払った方が良いと考えるべきでしょう。

クレジットカードの取扱いがあるが使用条件の関係で使用できない場合は、院長先生へルール変更の提案をしてみましょう。

銀行やコンビニで現金を引き出してもらう

クレジットカードを持っていなかったり、クリニックに取扱いがない場合は、近くの銀行やコンビニで現金を引き出しきていただき支払って頂くことになります。

患者様がその足でご帰宅されてしまうと損失になってしまいますので、通常は保険証や免許証などを一時的にお預かりします。

近年はコンビニエンスストアのATMも取り扱いできるカードの種類がかなり多くなってきましたので、クレジットカードが使用できなくてもこの方法で事足りることは多いです。

自宅に取りに帰ってもらう

財布を忘れたなどの理由で現場周辺で金銭を作れない場合は、自宅に戻っていただき、当日中にお支払いいただくという方法をとることもあります。

初診・再診に関わらず、その後ご本人と連絡が取れなくなってしまうことを防ぐため、保険証や免許証などをお預かりするのは、近所で現金を引き出していただく場合と同様です。

未集金の回収方法

上記のような対応をとっていれば未収金が発生する数を極力減らすことができます。しかし、それでも未収金が発生してしまう場合があります。

回収方法を確認しておきましょう。

電話をかける

まず第1段階は電話でアプローチを試みます。

クリニックでは問診票を記載いただく際に、お名前・住所・電話番号などの基本的な個人情報を伺っていると思います。

最近は携帯電話の番号を聞かれることに抵抗がある患者様も減ってきましたので、このような時の為にもルーティーンに集めるようにしておくのが良いでしょう。

ご本人と連絡がつく場合

ご本人と電話で連絡が着く場合はご来院の上未集金を支払っていただけるようにお話します。

「行けたら行く」というような返事をされる患者様の対策として、来院日時を予め設定し、会話の記録を残しておきましょう。

連絡がつかない場合は書面で連絡

患者様と連絡が付かない場合や、設定した日時でご来院いただけない場合は書面にてお支払いただきたい旨を通達します。

患者様の立場で考えますと、この段階でクリニックの窓口まで支払いにご来院されるのは抵抗がある方もいらっしゃるはずですので、幾つか支払い方法を提示するのが良いでしょう。

振込の他に現金書留でも支払処理ができるよう設定すると回収率が上がります。

内容証明まで行うべきか

書面で請求書を郵送しても音沙汰が無い場合は内容証明で通達することもできますが、通常の郵便料金に、内容証明料・書留料がかかりますので、行うかどうかの判断は請求金額によっての判断になります。

 

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