先日「エステティシャンから医療事務へ転職したいがどうしたらよいか?」というご相談をいただきました。
20代後半の方で医療事務経験なし。お名前はM様とおっしゃいます。ご本人の許可を得たうえで掲載しておりますが、
率直な感想を申し上げれば「こういう方最近多いな・・・」と感じる方の印象でしたので、どのような点を強みにしたらよいかをお話ししたいと思います。
Contents
なぜ医療事務?
エステティシャンに限りませんが、医療関連のお仕事をされたことがない方は、まず、なぜ医療事務を選択したのかを考えてみてください。
M様はエスティシャンの業務の中で腰痛がひどくなってしまったことが退職理由のようですが、
それはエスティシャンを続けられない理由であって、医療事務に転職を希望する理由ではありません。
この点を混同してしまう方は意外と多いので、もう1度なぜ数ある職種から医療事務を選んだのかを考えてみてください。
下記の記事に志望理由の考え方を詳しく載せていますのでご参照ください。
エステの受付ではダメ?
これはご自身で答えを考えていただきたいのですが、受付に立ちたいなら、医療事務よりエステの受付のお仕事の方が経験が生かせるのでは?と考えてしまいます。
受付業務はエステティシャンが交代で行うことが多いとも聞いたことがあるので、業界として受付専業の方は少ないのかもしれませんが、その現状を誰もが知るわけではありません。
聞かれることを想定して分かりやすく説明できるようにしておきましょう。
受付に立ちたい
M様からいただいたもう1つのご質問は「医療事務で採用されても希望すれば受付に配属されるのか」ということでした。
規模にもよりますが、結論から申し上げると、採用されたのがクリニックの医療事務であれば、その可能性は高いのではないかと推測します。
多くの方とコミュニケーションをとりたい
M様が1番に挙げる強みはコミュニケーション能力でした。
エステティシャンは、お仕事の関係上、施術を行いながら1名のお客様と密にコミュニケーションをとります。
コミュニケーション上は「触れている」というアドバンテージが働き、影響力も強くなるのではないかと推測します。
医療事務の場合はこのアドバンテージがありませんので、相手の反応を見ながらコミュニケーションをとらなければなりません。
面接でも同じことがいえるので、1対1で話すのが得意だという点はあえてアピールにしなくても伝わります。
医療事務経験がなかったとしても、「施術中に電話が鳴ったり、受付にお客様がいらっしゃった場合は、どちらのお客様にも不快感を与えないよう注意した」というエピソードから、視野の広さをアピールするなど、
コミュニケーション以外の強みを1番に持ってくることをお勧めします。
エスティシャンより職業の寿命が長い
医療事務は経験が重視され、エステティシャンと比べると職業の寿命が長いため、長く続けられそうだという印象があるようです。
確かに、一般事務のお仕事に比べると肉体労働の側面があるものの、施術を行うエステティシャンの方と比べると、体への負担は少ないかもしれません。
しかし、これらはいずれもM様にとってのメリットであり、雇用するクリニックのメリットとはいえないことも念頭に置いておくべきです。
知識なしでは運に頼るしかない
強みが「コミュニケーション」のみ、医療事務の仕事のイメージは「受付」、資格はなく、医療事務が何をするかもよくわからない。
この状況では余程運が良くないと面接を突破するのは難しいと思います。
最近は「売り手市場」と言われており、求人も多いので、「良くわからないけれど良さそうだから、良さそうと聞いたから応募した」という方もいらっしゃいます。
将来を描けるか
面接内で医療事務の具体的な業務をクイズ形式で聞くなど、直接医療事務のことをどの程度知っているかを確認する質問はほとんどありませんが、
毎日どんな仕事をしていて、仕事をしている人はどのような点に魅力を感じているのかが分かれば、ご自身の将来を描くことができます。
これから医療事務として働くことで、ご自身がどのように豊かになるのかを考え、医療事務を選んだ理由や志望動機に加えるとよいのではないでしょうか。