人材紹介会社経由で採用された医療事務や看護師のその後

紹介会社を利用するメリットに関しては先日記事にしましたが、転職活動中の皆さんは「紹介会社を利用してクリニックに就職したその後」について考えたことがあるでしょうか。

参照:医療事務や看護師が紹介会社を利用するメリットとデメリット

確かに人材紹介会社を利用すれば、求人を探す手間が省けたり、お祝い金が貰えたりというメリットもありますが、採用側にかかる費用負担は通常より大きくなりますので、求められるものは高くなりがちです。

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クリニックからの視点

クリニック側からみると紹介会社経由のスタッフは、1人あたりのコストが高くなります。

求人を出す場合、どのくらいの期間どの媒体で募集するのかによって差がでるものの、広告費がかかります。

<求人広告の場合>
ハローワークであれば無料、その他インターネット媒体の求人に出稿すると、1ヶ月の費用は10万円~20万円程でしょう。※総合病院をはじめ、必要なスタッフが1名や2名ではない場合は、この金額の倍は必要になります。

<紹介会社を利用する場合>
紹介会社を利用する場合は、想定年収の20%を支払うことになりますので、年収300万円の方の場合60万円の費用がかかります。

※看護師の場合ですと安く見積もっても年収は400万円以上ですから、80万円の費用と換算できます。

この60万円は「1人あたり」ですので、1回の出稿で数人の応募が来る求人広告と比較すると非常に割高です。

高額なのに利用されている理由

それでも人材紹介会社が利用されているのは、「経験年数のあるスタッフが集まりにくいから」です。

即戦力のスタッフがすぐにでも人が欲しい状態なのに、求人を出しても応募がほとんどない、もしくは良い人材が集まらないとなると、たとえコストが高くても有効な手段でもあります。 (この傾向は特に医師・看護師で顕著に現れています。)

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面接と実務への影響

ここからは、貴方が人材紹介会社経由で医療事務の面接を受けたと仮定してお話しましょう。

高いコストがかかるという側面は、当然採用にも大きく影響します。

面接を受けるまでのハードルはそれほど高くありませんが、面接で内定を頂くためには、医療事務の中でも稀に見る非常に得意な分野があり、それをこのクリニックで生かせるということを伝えることができなければ、合格への道は遠いといわざるをえません。

評価が厳しくなる

採用された後の評価にも関わってくることがあります。高いコストをかけて採用した人員ですから、短期間に相応のスキルが求められることもあります。

医療事務の方の場合、クリニックの経験があっても、行ってきた仕事内容が現在の職場とリンクしないことも十分に考えられますが、

「そういった事情をそこまで考慮してもらえない・・・」という状況も覚悟しなければいけないでしょう。

採用してよかったと思わせるのがプロ

「費用をかけただけのことはある」「採用してよかった」と言わせてこそプロだと思いますが、そのようなパフォーマンスができる方が紹介会社の登録にどれだけいらっしゃるかは不明です。

通常どの求人媒体を経由していても、スタッフの毎月の給与額に変化はありませんので、

「採用にコストがかかった」ということだけで評価が厳しくなるのは少々理不尽な気もしますが、少なくとも入社してから半年程度の評価は厳しい者になる傾向にあります。

「採用コストがスタッフの懐に入っているわけではない」ということは誰でもわかることですが、クリニックでは院長先生が、このような支払に関する情報をお持ちの場合が多いので、「このスタッフに60万円をかけて採用するだけの価値があったか」という視点で評価されることもあります。

結論

紹介会社を利用するという選択肢が悪いわけではありません。

メリットもたくさんあります。

ただし自分のスキルに自信がない方、現場に慣れるまでに時間がかかる方は、紹介会社を経由することで発生するデメリットをきちんと認識しておくべきでしょう。

幾ら専門職とはいっても、長く同じ職場に居られるに越したことはありませんので、 目先のメリットだけを考えるのではなく、長い目で働く環境まで考えてみてください。

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