看護師が人材紹介会社を利用して転職するメリットとデメリット

転職活動を行う際、自分で求人を探し応募する方法の他に、「紹介会社を利用する方法」があります。

医療事務よりは看護師で一般的な方法ですが、派遣とは異なる就業方法であり、求職者にメリットもデメリットも存在します。

今回は看護師の方が紹介会社を使用する場合についてお話します。

Contents

人材紹介会社の仕組み

「人材紹介」とはその名の通り、求人に対して求職者を紹介し報酬を得る形態を言います。

職種や紹介元によっても変わりますが、看護師や医療事務の場合は想定年収の15%~20%が相場と言われています。

医療業界では主に医師と看護師が利用する傾向にありますが、近年は医療事務の紹介を行う会社も出てきておりますので、特に医療事務の経験が長い方は、自分を売り込む為の1つの手段として考えてみても良いでしょう。

人材紹介事業は極論1人でも成り立つ事業ですので、その規模も様々です。会社の大小や担当者によって、求職者が受けるメリットも異なります。

紹介を受けるにはどうしたらよいか

人材紹介会社から勤務先の紹介を受けるには、まず会社に登録する必要があります。

担当者と詳細な面談を行うことになるので、ご自身のキャリアや強みがここで明らかになることもあります。

面談は対面式ですので、会社まで足を運ばなければならず面倒だという方もいらっしゃいますが、費用がかからないこともあり、概ね求職者からの評判は良いようです。

クリニックと面接

紹介会社の担当者と面談を行ったら、担当者は希望条件に合う病院やクリニックを探し、面接のAPOをとります。

面接には紹介会社のコーディネーターが同席しますので、条件面の確認等がうやむやになりにくく、安定した面接を実現することができます。

クリニックの雰囲気は、現場での待ち時間と面接中の空気から察するしかありませんので、紹介会社を使用すればパーフェクトとまでは言えませんが、

求職者のメリット

人材紹介会社を利用するメリットは下記の3つが考えられます。

お祝い金がもらえるケースがある

採用された際にお祝い金の支給がある場合もあります。

お祝い金の支給条件や金額は紹介会社の規定によりますが、看護師の場合は「条件を満たせ20万円支給します」という広告もお見かけしたことがあります。

この「お祝い金」は看護師の紹介でよく見られるシステムです。

お祝い金は魅力的だが・・・

求職者サイドからすれば、就職先を探してくれて、お金まで貰えるというシステムですから、魅力的に映るのは言うまでもありません。

ただし、祝い金の金額が大きいということは、実績が乏しかったり、条件付の支給であることがほとんどなので、安易に祝い金だけで紹介会社を選ばないようにしてください。

下記の会社は、お祝い金はありませんが、キャリアコンサルタントが相談に乗ってくれ、転職実績が高いので、私のまわりの看護師からは好評です。

ナース人材バンク

コーディネーターの存在

紹介会社には「コーディネーター」という職種の方がいらっしゃいます。

会社によっては営業とコーディネーターが分業されていたり、その2つが兼務になっている会社もあり、会社の規模や方針によって異なりますが、

このコーディネーターが希望を詳しく聞き、条件に合った求人を探してくれますので、働きながらの転職にかかる負担を軽くすることができます。

初回の面談では、給与額、勤務時間・曜日、長期休暇の有無など、労働条件を細かく設定することができ、それを元にコーディネーターが該当する求人を探します。

さすがに「日勤のみ、土日休み、残業ゼロ、夏休み毎年1週間」など、人気がある条件を全て満たすのは難しいと思われますが、自分の希望に沿った求人を探してもらえるというのは心強いのではないでしょうか。

あまり贅沢な設定をしすぎると、該当する求人が無いということになりかねませんので注意してください。

第三者の目

「求人内容と実際の労働条件が異なっている」ということ自体がそもそも問題ですが、せっかく転職しても、運悪くブラックなクリニックにあたってしまうことも考えられます。

自分で条件の交渉をしなおしたり、また転職活動をしなければないなど、負担も大きくなります。

紹介会社を通じて就職しても、雇用関係はクリニックと直接行うことになりますが、通常就職してから3ヶ月程度は紹介会社のフォローを受けられます。

入職の際のトラブルを相談できて安心という点も重要視されます。

紹介会社を経て採用となれば、労働条件の相違でもめるというリスクはかなり少なくなると考えてよろしいでしょう。

 

クリニックサイドから見る紹介会社

求職者側から見ると良いこと尽くめの紹介会社ですが、クリニック側からすれば、費用が高くなるというデメリットが考えられるので、必ずしも紹介会社経由での就職が歓迎されるとは限りません。

先述の「お祝い金」に関しても、そのようなシステムがあることは医療機関の人事の方であれば把握していることです。

一見良いこと尽くめの「紹介会社経由の転職」ですが、もちろんデメリットも存在します。

クリニックから見た紹介会社と、紹介会社経由で就職するスタッフの実態に関しては、下記の記事をご参照ください。

参照: 人材紹介会社経由で採用された医療事務や看護師のその後

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