医療事務の面接では変化球の質問は来にくいので、こちらの項は面接対策としての優先順位は低めです。
ただし、アドリブがきかない方、少しでも多く対策を立てておきたい方は、この部分にも対策を立てておくことで自信につながります。
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変化球の質問をする理由
「変化球」と呼ばれる質問は、「あなたを一言で表してください」のように明確な回答がない質問がほとんどです。
したがって、「答えられない」という状況が1番思わしくなく、極論でお話すれば、何かしら理由付けを行えれば、何を言っても問題ありません。
そもそも何故このような質問をするのでしょうか。
理由は様々だと思いますが、私の場合は「本当のその方を知る為」と位置づけています。
私も含め、面接でこのような質問をする面接官の多くは、質問の答えにより思考プロセスを見ているといえます。
面接対策を繰り返し行っていると、どんどん面接慣れしてきます。特に医療事務の面接はある程度聞かれることが決まっているので、皆さん綺麗に取り繕うのが上手くなります。
それが本当の貴方であれば問題ありませんが、私も面接を行っていると、考えるそぶりもなくすんなり質問に答えすぎる求職者には、「実際のところはどうなんだろう」と考えることもあります。
「働き方」の変化球例
「変化球の質問の代表的なもの」といわれても、面接官の思いつきの側面もありますので、例を挙げたらきりがありませんが、幾つか質問例と回答を書いておきます。
結果が出ないときどのように行動しましたか?
今までどんな苦労をしたかということです。私が面接官であれば、経験者であれ未経験者であれ前職での苦労話を伺います。
『医療事務経験者の面接の志望動機で特に重要!前職の困難を語る』でもお話していますが、「結果が出ないときにどう行動したか」というお話は全体的に面接官受けが良いので、この質問が来たときはアピールのチャンスです。
上手くいかないことが続き肉体的にもメンタル的にも落ち込んだとき、どのように行動したのかということを具体的に答えましょう。
また、「どのような行動をとったのか」という部分は前向きなもので設定しましょう。
困難ではなく「仕事上の失敗談」を語り、「もう一度同じことを任されたら」という切り口で対策をアピールするのも有効です。
当院の問題点はどこだと思いますか?
「当院を志望した理由はなんですか?」など多くはそのクリニックの良いところを聞かれます。良いところに関しては対策していても、改善点を考えている方はかなり少ないので、このような質問をされることがあります。
前もって調べることは難しいので、面接までの間待っている時にふと思ったこと、院内の雰囲気でも待遇でも、印象に残った部分を1点だけ指摘しましょう。
医療事務の接遇態度、院内掲示の様子、雰囲気、院内美化の状況など、実は面接までの待ち時間にも見ておくべき部分はたくさんあります。
注意点としては、コンサルティングを依頼されているわけではありませんので、例え本当のことであっても何点も答えてしまうのは失礼にあたります。
答えるのは1点のみにしましょう。
医療事務に関する変化球例
医療事務としての質問が色濃くでるパターンです。「医療事務として」という前提の元で聞かれることが多いので、医療機関では比較的聞かれる頻度が高い部類に入るかもしれません。
この先医療事務としてどのようなキャリアを考えていますか?
将来をどのように考えているかという質問です。
多くの方はまずスタートに立つことを目標に行動していますが、本来内定をもらい医療事務として働くことは通過点のはずです。
「将来的なキャリア」といわれると難しく聞こえるかもしれませんが、「特にどのスキルを磨いていきたいのか」ということを中心に、明確なイメージを伝えるようにしましょう。
※補足ですが「レセプトをできるようになっていきたいです」では足りません。
医療事務として他院でも通じる実力を1年で身につけたいと考えています。特に内科のレセプト算定スキルを上げることが急務と考えておりますので、○○の勉強会に月1回参加しながら他の医療事務の方々と情報交換を行い、外の世界を見ながら成長していこうと考えています。
このように今現在どこまで具体的に考えているかというのがテーマになります。
医療事務の仕事で大切なことは何だと思いますか?
そもそもこの質問をする意図を考えてみましょう。
大切なことなんてたくさんあります。患者様を大切にすること、クリニックの運営を効率よく行うこと、レセプト算定をミス無く行うこと・・・・
全部正しいので、少なくとも答えは1つではありません。
面接を受けている方が経験者であれ、未経験者であれ、私がこのような質問をするとすれば、上記のような中で「何が1番はじめに来るか」ということと「理由が述べられているか」を見ます。
その方の根本がどこにあるのか(患者様なのか、所属の組織なのか、自分なのか)ということ、ただ答えるだけではなく、理由付けができるだけの「考えるクセ」が身についているかどうかを見ます。