医療事務の給料は安いからなる価値がない!
インターネットを見ているとこのような内容の書き込みを見かけることがあります。極論だとは思いますがその要素がゼロなわけではありません。
未経験から医療事務を目指している方は、このような情報を目にするだけで不安になると思いますので、医療事務の給与が安い理由と改善案を考えてみましょう。
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医療事務の給料が安い理由
医療事務に限った話ではありませんが、給料が安い最たる理由は相場が低いからです。他のクリニックの医療事務も低めの設定ですから、わざわざ自院だけ給料を高くしているクリニックは、高いユニークなスキルを求めており未経験の方にはハードルが高いか、仕事内容がハードすぎるかのどちらかです。
ではなぜ給料相場が低いのかというと代わりがいるからです。
専門職のカテゴリーである医療事務ですが、近年は未経験から医療事務になられる方も増え、専門職の色はだいぶ薄くなっています。電子カルテの技術の発展や通学・通信教育の発達で資格が取りやすくなったことなどが影響していそうですが、もともと参入のハードルは高くない職業でしたので、人気の職業になることで「代わりがいる職業」になってしまい、給料相場が低く抑えられる構図が出来上がってしまいました。
ただ、給料が安いだけで医療事務に魅力がないわけではありません。下記の記事もご参照ください。
病院よりクリニックの方が給料が高いって本当?
よく「病院よりクリニックのほうが給料が高い」と言われます。確かに相場はわずかにクリニックの方が高いかもしれません。ただ、クリニックに勤めたから自動的に給料が高いわけでもありません。
ではクリニックの医療事務の方が良いかというとそうとも言えず、病院の医療事務の方の方が転職の幅が広く、経験者と判断される経歴になると病院相手の方が給与交渉をしやすいメリットがあります。
医療従事者ではないことが原因では?
「医療事務の給料が低いのは医療従事者ではないから」とお考えの方も多いと思いますが、ほぼ同じことです。
国家資格をお持ちの医療従事者の方が希少価値が高く代わりが少ないので、医療事務の方が給与が低いのは当たり前といえます。
医療業界は資格に合わせて仕事の範囲が決められおり、医師を除き仕事のないように制限があります。
医療事務はその中でも非医療従事者ですので、資格がなくてもできる仕事ばかり。このままではいくら嘆いても相場以上の給料をもらうことは難しいでしょう。
ではこの現状をどうしたら変えていけるでしょうか?
代わりがいない仕事をしよう
対策は単純明快です。「代わりがいない人材」になれてば良いのです。
これだけ聞くと当たり前の話なのですが、実際は「なれなかった」ならまだしも「なろうとすらしていない」かたがほとんどです。
医療事務歴が浅い方は、これからスキルと経験を身に着けキャリアを積んでいける段階ですが、なぜかその他大勢が行っている仕事以外にチャレンジしてみもせず、給料が上がらないと嘆いたり、それを理由に医療事務を見限ったりします。
では、どうやったら代わりがいない医療事務になれるのでしょうか。
給料をあげてくれたら働く
よく「給料を上げtくれたらもっと働きます」のような主張をする方がいらっしゃいますが、その多くは結果を出す自信がない人です。本来はむしろ逆で、結果を出してから交渉する順序です。
どんなスキルを身に着ければ代わりがきかない人材になれるかは、所属するクリニックの置かれている状況によりますが、院内で自分しかできず、クリニックに役に立つスキルであることが理想です。
自分にしかできないものまでいかなくても、まずは院内で1番になれる、もしくはなれそうなものから探してみてはいかがでしょうか。
スキルアップは自腹の美学
レセプトなどクリニックに関わる技術ならまだしも、直接は結びつかないようなスキルアップにたいして、勤めているクリニックの院長先生が投資してくださるとは考えにくいので、スキルアップは基本自腹で行わなければなりません。
給料が低い中自分へ教育の投資をすることは、金銭的にも精神的にも大変だともいますが、結果を出すためにはスキルアップをしなければならず、そのための投資は避けられません。
余談ですが、私は自腹で自分のスキルアップを行うことを決断できる方は、それ自体がセールスポイントになると考えています。わからないことを自分で調べる力があり、伸びしろを感じる方が多いからです。
ですぎる杭は打たれるんじゃないか?
医療業界は全体的に保守的な方が多いので、「出すぎると仕事がやりにくくなるのでは?」と心配する声もあがります。「他と違う」だけでイジメを行うような方もゼロではありませんので、そのようなリスクを排除することはできませんが、私はそんな声気にせずに我が道を行ったほうが良いと思います。
まとめ
結局、医療事務の給料を上げる唯一の方法は「代わりのきかない人材になること」です。
代わりのきかない人材になれば、他の医療事務と同じ水準の給与では納得がいかないという主張も納得ですし、その要望を受け入れてもらえないようであれば、交渉→転職という流れも容易になりますし、転職の際の給与交渉もやりやすくなります。
代えのきかない医療事務を目指してみませんか?