通常クリニックでは院外処方ですので、診察時に薬が処方される場合は、会計時に処方箋が渡されます。
ところがこの処方箋は、交付された日を含めて4日間期限がありません。
期限が切れてしまった場合の対処法、処方箋をなくしてしまった時の再発行、処方された薬をなくしてしまった時、それぞれの対処法お話ししていきます。
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処方箋の期限が切れたら
期限が切れている処方箋は期間を延長すれば使用できます。期間は交付日を含めて4日間で、これは病院でもクリニックでも同じです。
あらかじめ医療機関で期限を延長している場合は、処方箋に使用期限が記載されていますが、期限欄が空欄の場合は、発行日を含め4日が期限です。
期限を延長する方法
処方箋の期限が過ぎると薬局では受け付けてくれませんが、発行した医療機関へ持っていけば期限を延長して使用できるようにしてもらえる可能性があります。
「可能性」と書いたのは、延長の期間と処方内容により、医療機関ごとに対応が異なるためです。クリニックでは処方箋の期限の延長はわりと頻繁にあることですので、
処方箋の原本と念のために保険証と領収書を持っていけば、期限を延長してくれる場合が多いでしょう。
ちなみに期限を延長するのに費用はかかりません。
薬局から期限延長をお願いしてもらうのはあり?
以前程頻繁ではありませんが、期限切れの処方せんを薬局に持っていくと、薬剤師さん、もしくは調剤事務の方が病院に問い合わせ、期限の延長を依頼することもあります。
この依頼に対する対応はクリニックにより異なりますが、クリニックの近くの薬局の場合は比較的延長許可が出やすい傾向にあります。
厚生労働省から通達がでているようですが、昔からの慣習であることもあり、表立っては行っていないといったところでしょうか。
自宅の近くの薬局から問い合わせるのはあり?
ダメ元であれば、お近くの調剤薬局に期限切れの処方箋をもっていき、薬局からクリニックへ延長の連絡をお願いすることもできるかもしれません。
ただ、先程も申し上げた通り、本来はあまり良いことではありませんので、薬局によっては対応を断られてしまうこともありますし、依頼されたクリニックが延長の許可を出さない可能性もあります。
処方箋をなくしてしまったら
処方箋を紛失してしまうと、たとえ薬の種類や量がわかったとしても、お薬を渡すことができません。
再発行可能か
処方箋の再発行は可能です。
医療機関へ連絡し、処方箋の再発行を依頼しておけば、受け渡しもかなり効率よく進むのではないでしょうか。
ただし、1つ注意があります。
再発行に関わる費用は全額自費なのです。
再発行にかかる費用は算定される点数により多少前後しますが、2,000円弱程で見積もっておくと良いでしょう。
薬も自費になるのか?
処方箋の再発行には保険は適用されませんが、再発行の処方箋を使用して薬局からお薬を受け取る際の費用は保険適用内です。
ただし、失くしたと思っていた処方箋が出てきても、2つ使用して薬を2倍受けることはできません。
処方箋の再発行に保険が適用されない理由
処方箋の再発行にかかる費用に健康保険が適用されない理由は、保険制度を利用し、同じ処方箋を使用して何度も薬局で薬を受け取るといった不正行為を防ぐためとされています。
処方された薬をなくしてしまったら
処方箋を薬局へ持参して薬を受け取ったまでは良かったが、その薬を失くしてしまった場合の対処法です。
まずは医療機関に相談
まずは、処方箋を発行した医療機関へ相談しましょう。
1か月で処方できる薬の量は通常決まっているので、薬局で薬を受け取ってから経過した時間もよりますが、
かなりの日数が経過しており、最後の何日分かをなくしてしまった程度であれば、再び診察を受ければ新たに処方箋を発行してもらえます。
この時の費用は再審扱いですので健康保険が適用されます。
ただし、処方箋の再発行という扱いになると健康保険は適用されず、自費扱いになります。
調剤薬局での対応
薬局でも健康保険が適用される場合とそうでない場合があります。
前回薬局で薬を受け取ってからかなりの日数が経過しており、なくしたのは最後の何日分かだけであれば、健康保険の適用となりますが、
受け取った薬のほぼすべてをなくしたなどという場合は、先日健康保険を利用し、その薬を受け取っているので、健康保険は適用されません。
まとめ
処方箋の紛失、再発行、期限切れ、処方された薬をなくした場合それぞれの対処法をお話ししましたがいかがだったでしょうか?
処方箋は領収書と一緒に渡されるため、いったん荷物の中に紛れてしまうと見つからないこともありますが、紛失に対する金額的負担大きいので、処方箋は大切に扱いましょう。
稀に「処方箋をなくしたから薬を飲まない」という判断を行う方がいらっしゃいますが、それが原因で症状の悪化を招くことも十分考えられます。
なくしたらまず探すこと、期限を確認しておくことが大切です。