医療事務をしていると「仕事ができない」という烙印を押されてしまうことがあります。
多くの場合はきちんとした育て方をすれば段々とレベルアップさせられるのですが、クリニックのような小さな組織では研修環境がしっかりとしていないことが多いこともあり、挽回には個人の力が大きく問われます。
私が提案するのは、「仕事が出来ないうちはとにかくスピード重視」という方法です。
もしもあなたが「医療事務で仕事ができない」と悩んでいるのならようなら、次のことを試してみてください。
医療事務をマネジメントする立場にある事務長様や主任クラスの方は、指導方法として下記の記事もご参照ください。
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仕事ができるとはどういうことか
ご存じのように一言で「仕事ができる」といってもその要素は職種により様々です。
医療事務では、新しいアイディアを出さなくてはならなかったり、新しく診療科目が増えるなど、今まで院内で誰も行ったことがないことをするという場合を除き、
早く正確に続けて処理する能力があれば仕事ができるとみなされます。
しかし新人スタッフであったり、それらを迅速にできなスタッフからすると、おそらく「そうは言われてもどうしたら良いかわからない」という状況なのではないでしょうか。
スピード・正確性・持続力で優先されるのは
では現在「仕事ができない」という烙印を押されてしまっている医療事務の方はどうすれば良いのでしょうか。
私がクライアントからご相談いただいた際は、なによりまず「早く」の部分を身につくように指導して欲しいとお願いしています。
仕事ができないといわれている方の仕事はミスが頻発しますので、通常はまず「正確性」を重視し、ミスが起こらないように細心の注意を払って仕事をするという方法をとる傾向にあります。
しかし、多くの場合それでもミスが出てしまうのではないでしょうか。
ミスが頻発してしまう原因
ミスが頻発してしまう原因は、おそらく視野が狭いことと熟練度の低さにあります。つまりミスに対するセンサーの感度が低い状態です。
この感度をいきなり上げようとしても一朝一夕で身につけることは難しいという点は、もはや説明の必要はないでしょう。
正確性よりスピードを重視する仕事
始めから正確性のみに注力して仕事を行うと、確実時間がかかります。
しかし、ミスに対するセンサーの感度が低いまま、ミスをしないように仕事をしたとしても、その結果はたかが知れています。
院内では「あんなに時間をかけたのに・・・」という評価に繋がってしまうこともあるでしょう。
そこで私は何よりまずスピードを優先して仕事をするように指導をしています。
「早ければ間違っていても問題ない」とは言いませんが、後回しにせず、スピードを重視して仕事に取り掛かれば、通常多少のミスには目をつぶってもらえるものです。
質より量をこなす仕事術
仕事でスピードを身につけるためには、「質より量」をこなすことです。
仕上がりの早さで他の方を凌駕していれば、少なくとも「早さ」に関してはできる存在になるのではないでしょうか。
その為にはまず6割の完成を目指します。
行うことのベクトルを合わせ、その方向へ進んでいれば、細かいミスはあまり気にする必要はありません。
ただし、仕事のベクトルけは間違わないようにしてください。
スピード重視でも最低限の質は確保する
また、いくらスピード重視で仕事をしているといっても最終確認を怠ってはいけません。
出来上がったものは必ず提出前に自分で確認しましょう。
最終確認でざっとミスを確認し、問題がなければ上司にチェックしてもらいます。
この方法の真意を知らない方からみれば、ミスが多い仕事を提出されることになるので、もしかしたら上司や管理者に小言を言われるかもしれませんが、その部分は上司とのダブルチェックでフォローします。
ただし、次回から同じ点を指摘されることは避けましょう。
次回からはできなければならないという覚悟を持つことも必要です。
数をこなせば自分のチェックセンサーの精度も上がってくるので、おのずと正確性も高まります。
注意点
スピード重視の仕事をする前に、クリニック業務では絶対にミスが許されない仕事があるということも理解してください。
例えばレセプト点数計算、診療費用の話、直接的な病状に関わるお話などが該当します。
どの点を担当するかは上司やチームのメンバーと話し合って決めましょう。
取り掛かりのスピード
仕事のスピードといわれると皆さんは仕事をしている間の処理を早くするというイメージをもたれます。
もちろんその側面もあるのですが、それ以上に仕事に取り掛かるまでのスピードを上げることから取り組んでみてはいかがでしょうか。
その為には「後でやろう」をできるだけ発動させないことです。
後回しにしていいことはないので、やらなければならないことに今すぐとりかかるか、もしくはいつ取り掛かるのかを決め、決めたとおりに行いましょう。