新卒で医療事務を目指すなら覚悟が必要

(2017.12.14 大幅加筆)
「新卒で医療事務になる」という選択をどう思うか?というお問い合わせを最近良くいただくので、現在の考えを加筆という形でお話しておきます。

以前から申し上げている通り、「新卒で医療事務になる」ということ自体は否定しませんが、これをかなえるには相当の覚悟が必要であると考えています。

新卒で医療事務を希望している方と面接を行ったこともかなりの数に上りますし、当然採用に至ったケースも多数あるのですが、

表には出さないものの、「選択肢がなくなったから医療事務でも・・・」という考えが動機になっており、面接を行っていて違和感があります。

違和感の正体はおそらく「覚悟の不足」です。

新卒で医療事務を希望している方は特に覚悟が必要ですので、できれば医療事務の採用面接の前にご自身のことを振り返っていただきたいと思います。

参照:新卒も経験者も履歴書へ記入!医療事務の自己PRの考え方

Contents

大学卒業後の進路で医療事務という選択

これは、特に大学の新卒の方に多いのですが、「医療事務になりたい」というよりも、「医療事務しか選択肢がない」という印象を受けます。

就職先が決まらない不安

クリニックと規模がある病院では状況が異なるかもしれませんが、クリニックでは、就職活動の終盤中の終盤、卒業の2,3ヶ月前頃に、新卒の採用に関するお問い合わせをいただくことが多くなります。

ご本人がそうおっしゃったわけではないので、あくまで想像ですが、就職先が決まらないという不安からその範囲を広げたのだと考えられます。

※反論もあるかと思いますが、あくまで私の印象です。ここで言いたいのは、まずこのようなフィルターを通して見られていることを認識していただきたいのです。

 

「もうすぐ大学を卒業するのに就職先がきまらないのが不安」という焦りは理解できますが、どう考えても働く覚悟が足りませんし、クリニックに対しても失礼です。

また、これでは、たとえ医療事務になれたとしても、職場のミスマッチで退職してしまうケースが多いことは容易に予想できますし、

社会経験がない方を、一人前に育てるだけの教育システムがないこともありますので、採用側としてもハードルが高いと言わざるをえません。

就職活動を通して医療事務に魅力を感じた

そうはいっても、新卒の方全てが覚悟がないわけではないと思います。

就職活動を通して、医療事務の仕事に魅力を感じたという方もいらっしゃると思います。しかし、就職活動の終盤に、駆け込みのように医療事務の募集に応募しているようでは、たとえそれが本当であったとしても、説得力に欠けます。

 

資格を取得すれば就職できるものではありませんが、「少しは医療事務の勉強をした」「どのようなことをするかは理解しているつもり」など、行動で示す必要がありますし、

「なぜ医療事務を目指すのか」という点を明確にする必要があります。

なぜ医療事務を目指すのか

面接をおこなっていると「なぜこの方は医療事務の面接に来たのか」と疑問に思うこともあります。

この質問は、医療事務の面接のスタートラインの質問です。

特に医療事務の勉強をしておらず、資格も持っていない新卒の方で医療事務志望の方は、是非この質問の答えをじっくり考えてみてください。

それでも医療事務の仕事をしたい!

それでも新卒で医療事務として働きたいのであれば、まずは医療事務の仕事を本当に行いたいのかを考えてください。

考えた末「将来医療事務として活躍したい」という結論がぶれなければ、是非面接にいらっしゃってください。そこから就職活動を始められても決して遅くはありません。

新卒で医療事務希望の方へメッセージ

私の個人の考えで恐縮ですが、新卒の方は社会人経験がないというハンデがありますので、毎年新卒を採用している企業ならまだしも、クリックのような小規模な組織では活躍しにくいのではないかという懸念があります。

また、医療事務は医療事務としての転職は比較的容易ですが、他の業界へつぶしがきかないので、新卒で医療事務の世界に入ってから「こんなはずじゃなかった!」と思った時に、経験が医療事務だけというのは、転職市場では若干不利と言えます。

そのような意味では、たとえ医療事務になりたいという気持ちがあっても、2,3年は他の業界で働いてもいいんじゃないかと思っています。

※新卒は医療事務で働いてはダメだという意味ではありません。

医療事務の職種はとにかく異業種からの転職が多い職種ですので、新卒で入らなければ仕事ができない業界ではありませんし、新卒入社が有利にはたらくわけでもありません。

全ては実力次第ですが、現場での理解力や臨機応変な対応力が求められますので、何も現場主義の医療事務でそれを磨かなくても、きちんと研修を受け、ビジネスマナーくらいは理解し、仕事とはなんたるやを学んでからも遅くはないでしょう。

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