美容外科クリニックで事件!仕事のスタンスを見直して良い仕事を

先日クライアントの美容外科クリニックで事件がありました。

当日お電話でいただいた新規の来院希望に関して「予約が一杯です」と断ってしまったのです。

お電話でお問い合わせいただいたのは新規の患者様で、当日の午前中希望でらっしゃったようですが、あいにくご希望のお時間帯は予約で一杯になってしまっていました。

これだけを聞いて「それは大事件ですね!」と思われた方は、患者様とクリニックにベクトルが向いている優秀な方だと推測します。是非その方向で医療事務のお仕事をがんばってください。

「『予約をまちがえて取れたのに取らなかった』ということなら事件だと思うけど、本当に予約が取れなかったら正しい対応なんじゃないの?」と思われた方は、何故この行動がいけないのか、是非参考にしていただきたいと思います。

参照:美容外科の受付求人へ応募するのはの医療事務としてありか

スポンサーリンク

どうして事件なのか

「たかが予約」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、私があえて「事件」という表現をしているのは、美容外科の患者様1人を集めるのにかかる広告費が莫大だからです。予約を断ってしまうということはそれだけの損失を出すということです。

この患者様からは「午前中」というご指定でしたが、この状況下でどのような工夫ができたか考えてみましょう。

私の見解では、当日の午前中を指定する新規の患者様は、大体下記3点に当てはまります。

①その日たまたま予定が空いた

②予約するのが面倒(予定を固定されるのを嫌うタイプも含)

③広告や看板をご覧になったタイミングでご連絡いただいた。

この①~③までを踏まえ、私でしたら下記のどちらか(もしくは両方)を行います。

午前中の最後に予約を取り、当日の予約なので待ち時間が出る旨ご了承いただく。

他の日(明日や明後日、もしくは直近の週末)で予約可能な時間を提案し新たに予約を取る

このスタッフはこのどちらも行っておらず、ご要望に対して「予約で一杯」との旨のみ伝え電話を切ってしまったため、「もしかしたら別のところで取れたかもしれない予約をみすみす逃した」ということが事件なのです。

そんな権限ありません!

「予約外の時間を提案するなんて、私にはそんな権限ありません!」

事件後私が何が悪かったのかをフィードバックしていると、このスタッフはやや逆切れ気味にこのように反論してきました。

確かそのような権限はありません。しかしそれは「決定する権限」がないだけで、提案する義務があります。

「権限」というのであれば、勝手に予約を断っていい権限もありません。自分の権限をしっかりと認識しているのであれば、何故上司や院長先生に確認を取らなかったのか疑問です。

問い合わせはどうして入るか考えたことはあるか?

美容外科のクリニックで受付に立っていると「患者様は自然に集まってくる」と感じるスタッフもいらっしゃるのではないかと思います。良くある回答に「ホームページを綺麗に作ってあるから」というものがありますが、それだけで患者様を集められたら苦労はしません。

美容外科クリニックがどのようにして患者様を集める手段の詳細はトップシークレットですが、私も含め患者様を集めるために様々な方法でPRを行い、美容外科の業界の中でのポジショニングと差別化を行っています。

「問い合わせ1件につきどれだけの広告費がかかっているか」ということに関しても、スタッフにすらシークレットになっていることが多いのですが、少なくとも安くはないと考えておきましょう。

スポンサーリンク

事件の原因はスタンスにあり

予約枠以上に予約を取ることはドクターに負担をかけますから、後で文句を言われたりすることもあるでしょう。受付の立場からすれば、そのような板ばさみ状態が思わしくないのも理解できます。

しかし、マニュアル外のことはしないように、考えることを放棄した仕事をしていては、今以上に良い仕事をすることは難しいでしょうし、そもそも仕事のスタンスが自分のほうを向いてしまっています。

まわりから文句を言われないように、自分の残業が増えないように、安全にマニュアル通りに・・・このような思考停止状態を生み出すのが、自分の方を向いた仕事のスタンスです。

自分のことだと思っていない

この事件の原因は「仕事のスタンスが患者様とクリニックの方向を向いていない」ということに尽きます。

患者様のご希望は「何とか今日に予約を」とのことですので、まずはそれが何とかならないのか考えてみる必要はあったのではないでしょうか。

「少々強引だな」と思っても、この方を診れた方が患者様の為にもクリニックのためにも良いことなのですから、このスタッフは、きちんと確認を取った上で、この患者様と予約のやり取りを行うべきでした。

スポンサーリンク

どうすればよかったか

先述のとおり、このスタッフは自尊心が高く、フィードバックをきちんと聞き入れられる状態にはなかったので、ご本人に今後の対策を全てをお話できたわけではないのですが、最後に「このスタッフはどうすればよかったか」ということについてお話します。

この場合電話を切ってしまう前に、上司、もしくは院長先生に確認を行うべきです。

私であれば受けた電話を保留にし、権限のある方へ下記を伝え提案を行います。

本日の午前中のみ来院可能の患者様からご連絡を頂戴しています。午前中は予約で一杯ですが、来院可能日が本日の午前中のみです。

既存予約のキャンセルの可能性もゼロではないですし、予約枠外にはなりますが、午前中最後の予約枠へ予約を入れてしまってもよろしいでしょうか。当日の予約なので待ち時間が出る旨はご了解いただいていいます。

確認の仕方はできるだけ「Yes or No」で答えられる形式にしましょう。

判断を委ねた上司や院長先生に必要以上に考えさせるのは無意味です。「権限があるか方は忙しいはず」ということを念頭に入れて、指示を出す方のことまで考えた確認の方法が取れれば、それは「上」の仕事です。

ちなみに、「こんな電話が来てるんですがどうしたらいいですか?」と丸投げの確認をする仕事は「中」。確認せずに勝手に判断して他の日の予約も提案しないのは「下」の仕事です。

良い仕事の定義

「経営や売上数字を考えるのは苦手」という方もいらっしゃるとおもいます。

好きであることに越したことはありませんが、嫌いなのがいけないわけではありません。しかし、働くからには患者様とクリニックの利益を最大限にする行動をすべきです。これこそが良い仕事の定義であり「上」の仕事です。

The following two tabs change content below.

Yasu

クリニック専門医療コンサルタント。 都内クリニックの事務長を11年経験し独立。 現在は関東圏のクリニックへ人材教育と採用活動を通したコンサルティングを行っている。医療事務・看護師の面接回数は合計800回を超える。
スポンサーリンク
横棒

関連型ユニット レスポンシブ

おすすめの記事

横棒

ブログをメールで購読

ブログをメールで購読
メールアドレスを記入して購読すれば、更新をメールで受信できます。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

ツイッターをフォロー