医療事務に内定!「採用は実際の働きを見て決める」と言われたとき

医療業界未経験で医療事務志望の方からご質問いただきました。

クリニックの選考を受け内定の連絡をいただいたのですが、「仕事をしてもらってから採用かどうかを判断する」と言われたとのことです。

これは違法なのでしょうか。
※もし初日の給与が出ないなどの事実があれば違法です。

パートとしてでも社員としてでも雇用されることは「採用」です

「働いてから採用かどうかを判断する」というのは厳密にはおかしいところもありますが、ここでは「社員として採用するには」としてお話します。

社員雇用される前に一定期間試用期間としたり、まずはパートで採用を出し、見込みがあれば社員への登用を考えるといったものまで形式は様々です。

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試用期間を経て社員採用

医療事務で試用期間ありの採用!試用期間中の待遇とは?』でもお話しましたが、内定をもらい、試用期間で採用されるときは、まず期間を確認しましょう。

試用期間での採用に対して期間の定めがないのは違法であり、試用期間そのものが無効です。また、どの程度の期間に定めるべきか具体的な法律上の制限はありません。

お話を伺っていると「働いてみて社員に見合うレベルになるまで」など、時期が明確でないケースもありますが、ここは時期を明確にするよう交渉する勇気が必要です。

今まで私が見てきたクリニックで考えますと、「2ヶ月~6ヶ月程度」が1つの目安です。

試用期間とは言わばお試しの期間ですので、従業員側に有利なことはほとんどありません。

長期間の試用期間を設定しているクリニックは、内定をいただけたとしても良く考えたうえで入職してください。

試用期間中の健康保険・厚生年金・雇用保険などの福利厚生に関しては『医療事務で試用期間ありの採用!試用期間中の待遇とは?』をご参照ください。

試用期間中の待遇

「試用期間中は残業手当がつかない」「休日出勤したのに手当がつかない」これらは明らかに違法行為です。

例え試用期間であっても、労働力を提供した対価として所得を得ていることは変わらない。ということを忘れないようにしましょう。

残業手当をはじめ、深夜手当て、休日出勤など全て支払の義務があります。

パート採用からスタートし社員へ

まずはパートで採用し、「レベルがある水準に達したら社員登用も考える」という内定の出し方をするクリニックもあります。

この方法で採用された場合、社員登用の時期は明確にされていませんので、実質パートで採用されたと考えるべきです。

パートの給与でもなんとかやっていけるのであれば、自分で期限を定め、期限を過ぎても社員登用されない場合は転職する勇気が必要です。

なぜ始めから社員にしないか

就職活動を社員希望で行っている方からすると、この採用方法は足元を見られているようでよい気分ではないかもしれません。

クリニック側の立場に立ってお話しすると、その理由の多くは人件費の削減です。

人件費は毎月かかるものですし、ある一定以上の水準のスキルをもったスタッフに働いて欲しいという考えから、この採用方法を行っているのだと考えられます。

試用期間やパートの期間が明確に定められている場合は良いのですが、明確ではない場合はそこをはっきりとさせたうえで働くことをお勧めします。

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