医療事務への就職は資格がなくても可能だが「必要ない」は極論!

医療事務は資格がなくてもなれるのだから資格を取得する必要はない

このような主張を耳にすることがあります。

何回か別の記事でこのようなお話をしていますが、未経験で資格なしでも就職している方はいらっしゃいますので事実ではありますが、これは少々極論ではないかと考えます。

特に未経験でこれから医療事務を目指そうと考えていらっしゃるのであれば、資格を取得するのも1つの有効な手段であるといえますので、

医療事務の資格を取得するべきか迷っていらっしゃる方はご参照ください。

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医療事務の資格は就職に有利?

医療事務を経験したことがない方にとって「医療事務の資格」という響きは「資格を持っていると就職しやすい」というイメージに直結するでしょう。

しかし、実際にはそのイメージほどの効果はありません。

少し調べればわかることではありますが、医療事務の資格を持っていたからといって就職できるわけでも、就職活動で圧倒的有利が保証されるわけでもありません。

「未経験の方は医療事務資格を取得するのも1つの手段」と申し上げておきながら申し訳ありませんが、まずは医療事務資格の位置づけを確認していきましょう。

資格の種類が多く難易度が低い

実は医療事務の資格は1つではありません。そのほとんどが50%~70%程度の合格率を誇っていますので、比較的難易度は低い資格といえます。

また、必要な受験資格がなく、多いもので年間6回もの試験が行われているということ(医療事務管理士技能認定試験)を考えると、この合格率の高さは異常ともいうべき値でしょう。

資格がなくても医療事務の仕事はできる

これは医療事務の資格に限ったことではないかもしれませんが、資格の勉強をしてもそれが直接実務で役立つことは少なく、医師や看護師をはじめとする医療従事者のように、資格がなければできない仕事ではないわけではありません。

教材持ち込みOK!在宅試験

全てではありませんが、中には教材の持ち込みが許可されている資格もあります。

「医療事務管理士技能認定試験」「医療保険請求事務者」がこれにあたりますが、これでは知識が不足していも、テキストに記載されている位置を覚えていても合格できることになってしまいます。

また、在宅で行われるもの(医療情報実務能力検定試験)もありますので、医療事務の資格が役に立たないといわれるのもわかる気がします。

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面接官の立場から見た医療事務資格

しかしそれでも私は「資格を取得するのも1つの手段である」と考えます。

最近はこの「医療事務の資格を取得する必要はない」という主張を鵜呑みにして転職活動を行う方が増えているように感じます。

特に未経験可の求人を出すとかなりの数の応募をいただきますが、以前に比べ資格を持っていないか方が目立ちます。

私の経験からで恐縮ですが、この項では面接官の立場から見た医療事務の資格についてお話していきます。

面接官の評価対象

未経験の方を採用する場合、面接官はどの点を見て採用を決めるとお考えでしょうか。

未経験で即戦力を求めているとは考えにくいので、評価の対象はその方の「のびしろ」「仕事への姿勢」「今までの社会経験」であると考えます。

クリニックであっても病院であっても、採用側は「良いパフォーマンスを発揮でき、長く勤められる方」を探しているはずです。

資格を取得することは姿勢に影響を与える

資格を持たずに就職活動を行う方にある1つの傾向があります。それは「気合だけで面接にいらっしゃる方」です。

確かに医療事務は資格がなくてもできる仕事ではありますが、「医療事務のことは全くわからないので教えてください」というスタンスで面接にいらっしゃっても、まず合格することはありません。

資格がなくてもできるとはいっても、医療事務は専門職ですので、知識ゼロからの状態では現場に出ることはできませんし、そのような姿勢で仕事に取り掛かる方では、習得に時間がかかります。

いかに未経験可の求人であったとしても、「何をするかまったくわからない。自分で何の対策もとっていない」という姿勢の方に魅力を感じる面接官は皆無でしょう。

ここで「本気で医療事務になりたい」「医療医務になるためにこんな準備をしてきた」というアピールに説得力を持たせることができるのが資格の役目です。

絶大なる信頼度ではありませんが、医療事務の資格を取得しているのであれば、少なくとも説得力が増す効果はあります。

ただし、難易度から考えても「資格を取得した」ということを誇らしげにアピールすることはお勧めしません。あくまでスタートラインに立っているという点を自覚することがポイントです。

資格を取得せず独学でも良いか

実務的な部分のみ独学で勉強しているでも実際には問題ないのですが、その量と密度にかなりの個人差が出ますので、どの程度の情報収集をしているのかをきちんとPRできる必要があります。

ただ「資格はもっていませんが独学で頑張りました」とアピールするだけでは、気合軍団と大差ありません。

資格を取得せずに就職活動を行う場合は、あらかじめ準備が必要ですので下記の記事をご参照ください。

医療事務の資格の種類は様々ですが、資格取得の際には費用がかかります。また、お仕事をしながら勉強をするだけの余裕がない方、既に仕事を辞...

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病院とクリニックそれぞれの扱われ方

資格の有無はクリニックに就職するか病院に就職するかで多少変わってきます。

クリニックに就職する場合

クリニックの面接担当官の場合は、そもそも医療事務の資格を所有していることを重視していない傾向があります。

また、医療事務資格の種類を把握している方も稀です。たとえ合格率30%の診療報酬請求事務能力認定試験を突破していても、他の資格と一緒にされてしまうことも十分に考えられます。

しかし、前述の通り資格を取得しておらず、何の準備もしていない方が合格する可能性はほとんどありませんので、資格を取得することでスタートラインに立てると言いかえることもできます。

病院に就職する場合

病院の場合は医療事務資格は必須となっているところがほとんどです。

資格がない場合、例え合格したとしても、看護助手やクラークなど別の職種での採用となる場合もありますので、転職活動を行う際は注意してください。

また、医療事務資格の種類によって評価が変わる可能性があるので、診療報酬請求事務能力認定試験を突破している方は有利になる場合もあります。

挑戦してみる価値はあるかもしれません。

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その他医療事務の資格を持っているメリット

「就職する」ということに関してメリットを書いてきましたが、働き始めてからも医療事務資格が力を発揮する場合もあります。

給与が上がる場合がある

医療事務の資格を持っている方には「資格手当」が付与される場合があります。

各病院・クリニックの規定によって概要は変わりますので、取得している資格によって手当の金額が変わってくることもあります。

クリニックでの医療事務の給料に関しては下記の記事にまとめてあります。

給料・ボーナスに関しての関連記事クリニックの医療事務の給料相場は高い?それとも安い? 給料が安くて医療事務を迷っていたらメ...

他のクリニックや病院へ移る時

ずっと同じ場所へ勤め続けられれば良いですが、これから先、ご家族の事情など自分ではコントロールできない事情で、別の医療機関へ転職せざるを得ないという状況も考えられます。

次の転職先は「経験者」となりますが、資格を持っていないという事実が足を引っ張ることも考えられますので、次の転職活動の際にも役立つというのも1つの考え方ではないでしょうか。

職場で引け目に感じることはない

就職する職場によっては資格がないことを度々同僚から指摘されるといったケースもあります。

そもそもこのような環境が良いわけはないのですが、資格を持っているということにプライドがある方がいらっしゃると、実際にこのような現場を見ることもあります。

資格を取得しているということと、仕事ができるということは無関係ですが、働き出してからありがたみがわかる方もいらっしゃいます。

クリニック専門医療コンサルタント。
都内クリニックの事務長を11年経験し独立。
現在は関東圏のクリニックへ人材教育と採用活動を通したコンサルティングを行っている。医療事務・看護師の面接回数は合計800回を超える。
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