有言実行できる組織を作ってスタッフが成長できる環境を整える

実行しないというのは問題外ですが、有言実行と不言実行はどちらがいいかという話は、目標設定のなかでもよく出てくる話です。

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有言実行の良いところ

有言実行を勧めるタイプは、一度まわりに言ってしまったら、それができませんでしたなんてかっこ悪いからがんばるんだ!と考えます。

こと日本人は有言実行タイプを厳しい目で見ますので、まわりに言って回った目標が達成に届かないと、達成に近づいたことよりも未達だったことに指摘を受ける傾向にあります。

ビックマウス、つまり「でかい口たたくわりには、結果が伴っていないじゃないか」ということですね。

ですが、私は有言実行タイプを評価しています。

スタッフでも有言実行タイプは、自身のやるべきことをきちんと言葉にしているので、段々と自覚が現れます。

全員がビックマウスとは言いませんが、人に言うからには簡単に達成できそうな目標では面白くありませんから、少し自分を追い込んで、何とか立てた目標を達成してやろうとがんばっている方も多いのではないでしょうか。

また有言していたことがきちんと実行できているという事実を積み重ねることができれば、必ず周りの評価は変わってきます。

結局どちらがいいのか

有言実行がいいのか、不言実行がいいのかそれは個人の価値観によると思いますが、先程申し上げたとおり、私は有言実行が一番美しいと思います。(もちろん組織としても有効です。)

不言実行の方が日本人の美徳と考えられがちですが、いくらでも目標値を下げることが可能なので、どんどんと下方修正されることが多いです。(誰でも自分に甘いということですね。)

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「有言」を強制させてはいけない

ただし、「有言」であるが故に、必要以上にプレッシャーになってしまう場合、また、本当はそう考えているわけではないのに、半ば強制的に言わされているというのは少し違います。

私の担当しているクリニックでは、スタッフと院長先生が3ヶ月に1回程度面接をすることになっています。面接ではお互いの意見をすり合わせながら、仕事をうまくやって行こうという目的があるのですが、以前面接の中で下記のようなやりとりがありました。

院長先生
「レセプトを仕上げるのに時間がかかりすぎている。(残業代がかかるから)全てにかかる時間をもう3時間短くしなさい。」

※さすがにここで「残業代がかかるから」とは言いませんが、実質そういうことだとスタッフは理解しているのです。

スタッフ
「いや、この状況で3時間の短縮は難しいです。特に新人が入ってきてから3ヶ月とまだ戦力には数えられない状況で、さらに時間を短くするのは無理です。」

院長先生
「では何時間短縮ができるんだ?」

スタッフ
「・・・・(そもそも短縮できるとは思っていない) 何とか1時間短縮できるようにがんばってみます」

院長先生
「1時間!?それでは足りない。診療後にやっているレセプトの作業の一部を診療業務中にやって時間を短縮しなさい」

スタッフ
「・・・・はい。ではそうします。」

このやりとりはとあるクリニックで行われた院長先生と医療事務のスタッフさんのやり取りです。

私は面談に同席させていただきましたが、とても院長先生に物申せる雰囲気ではなかったですね。

このときのスタッフの「そうします」は自発的に出てきた言葉ではなく、もうこれ以上反論しても無駄だろうという心理からきていものでしょう。

このように「言わせる」有言は医療業界でなくても良く見かけますが、このようなことをやっている限りスタッフが成長する環境を整えるのは難しいと考えざるをえません。

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有言実行には組織の環境が必要

私は「有言」してもらう前に周りの環境整備が大切だと考えています。「有言」したことが達成できなくても、達成できるように導くことができる環境が大切です。

達成できなかった要因はそもそも目標設定が高すぎたのかもしれませんし、行うべきことが何かの要因でできていなかったのかもしれませんが、たとえ達成していなくても、そのプロセスを評価してあげることができるマネジメント職の方(医療機関であれば院長先生・事務長さん・婦長様など)がいらっしゃれば、有言実行に関するリスクをかなり減らすことができます。

有言実行しそれを達成したならなら賞賛を受け、例え上手くいかなかったとしても次は上手くいくように対策を一緒に考える・・・

そんな環境を作ると部下は成長します。

「有言実行は排水の陣」と考える方は多いですが、自分に1番甘い自分を律することができれば、それ以上にプレッシャーを与える必要はありません。

必要なのはできるように手を貸してあげられる環境があるかどうか。

有言するのには勇気がいると思いますが、きちんとした環境下で行うことができるのなら、その価値は大いにあると考えています。

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不言実行は悪いのか

断っておきますが、不言実行が悪いわけではありません。

不言実行でも成長できる方はきっと自己規律がしっかりしているのでしょう。これは仕事ができる方に多いタイプですが、普通の方はここまでの自己規律を守るのは中々難しい傾向にあります。

組織としてある程度の人数を成長させていく方法としては有言実行という方法を強くお勧めしますが、個人が成長する方法としてであれば不言実行も十分効果を発揮するはずです。

クリニック専門医療コンサルタント。
都内クリニックの事務長を11年経験し独立。
現在は関東圏のクリニックへ人材教育と採用活動を通したコンサルティングを行っている。医療事務・看護師の面接回数は合計800回を超える。

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