クリニックの来院人数を把握するだけで生まれる効果

先日スタッフに経営感覚をもって仕事をしてもらうことはクリニック経営に有効だと言うお話をしました

参照:クリニック経営ではスタッフに経営と売上の意識を持たせることが鍵

スタッフに「今月の売上目標は●●万円」と経営数字で売上額を言ってもなかなか想像できませんし、具体的な売上額を公表してしまうと院長先生には何かと不都合なこともあるでしょう。

そもそもクリニックで働いているスタッフに経費感覚がある方は稀です。

実際小規模であってもクリニック経営には様々な経費が必要ですので、売上額だけが好評されていると、スタッフには実際以上に儲かっているという印象を与えてしまいます。

結果給与交渉をされるたり、守秘義務の関係でありえないとは思いますが、辞めたスタッフが外部に漏らしてしまうといったリスクがゼロではありません。

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経営状態を来院人数から把握する

私のクライアントにも行っていただいている方法ですが、
私は「来院人数をカウントして全員で共有する」するという方法をお勧めいたします。

「よし!じゃあ早速スタッフに患者人数を集計してもらう!」

この話をするとこうおっしゃる院長先生は多いのですが、実際はそう簡単ではありません(笑)
スタッフ側からしてみれば、余計な仕事が増えるという認識になるでしょうから、
来院人数をカウントする意味を伝え、フォーマットを用意し、できるだけスタッフの負担を減らした方法をとっていることを伝えることが大切です。

また、もうすでにこれを行われている院長先生は、カウントしている来院人数をスタッフ教育と現状の把握へ役立てるべきと考えます。

ただ1つのポイント

私が提案する「来院人数把握のポイント」できるだけ大まかに行うことです。

初診と再診の患者様を分け、その他に数多く来院され比較的単価の高い疾患の2,3の病状に対してのみ別でカウントし、その他は全て合わせた人数でカウントします。

それだけのデータがあれば十分です。
細かく把握しようとするとスタッフの負担が増え、不満の材料になるので注意してください。

効果

院長先生は月に何人の患者様を診なければ経営が成り立たないのかをきちんとスタッフに人数で伝えることでスタッフに経営的視点を持ってもらう効果が出ます。

ここ1年での患者様の平均単価を出すことができれば、概算ではありますが売上額を把握することができますので、リアルタイムな状況を把握することができるというのもメリットです。

この人数の設定はクリニックの経営状態や診療科目によって変わりますので、担当されている税理士の先生とお話してみるのがよろしいかと存じます。
(私のクライアントの場合は先に私が税理士の先生と話を詰めるのですが。)
この人数を集める為に、どういう戦略をとるのかをわかりやすく説明します。

怒ってはダメ

数字が行かなくても怒ってはいけません。
あくまで患者数をカウントする目的は現状を把握し、今以上に患者様を集める為にどうすれば良いかという内容のみに使用するべきです。

来院人数を数字にすると、その浮き沈みに一喜一憂してしまう先生もいらっしゃいますが、この数字が上がらないことでスタッフに当り散らしてしまうと、スタッフは数字のカウント自体を拒否するようになってしまいますので注意が必要です。

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