6月はボーナスの時期ですね。
ボーナスは6月と12月に支給される医療機関が多いのですが、本日は「ボーナスが支給されたのに、自分だけが貰えなかった」というご相談についてお話していきたいと思います。
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支給条件を満たしていてもボーナスがでない
ご相談いただいたのは関東地方にお勤めの看護師の方。直接は存じ上げませんがこちらのサイトの問い合わせフォームからご相談をいただきました。
個人経営のクリニックにお勤めで、入社から1年半程が経過。所属している看護師の中では1番の新人ですが、ボーナスの支給条件は満たしているとのことです。
他の看護師・技師・医療事務の社員雇用のスタッフはボーナスが支給されていることと、院内で定めている支給条件を満たしているとのことですので、
金額が少ないということはあっても、「ゼロ」という金額なのはそれなりの理由があるのではないかと推測します。
自分だけボーナスが支給されない
さらに、「この方1人だけがボーナスをもらえていない」という状況が目立ちます。
他の看護師は全員ボーナス支給があり、その他の職種のスタッフにもボーナスの支給があるのに、この方には支給されていない。
「院内で1番の新人」ではありますが、1年半という勤務歴が関係しているのかも知れませんが、ボーナスを貰えなかったご本人は「評価されていない」と思うでしょう。決してモチベーションを上げる効果は見込めません。
ボーナスは支給してもしなくても良い
皆さんご存知だとは思いますが、ボーナスは給料と異なり、支給してもしなくても問題はありません。
実際にクリニックの業績悪化などの理由で支給されないということは十分に考えられます。
しかし、ボーナスを全く支給しないと、多くの場合スタッフは離れてしまいますので、実際のところは、たとえクリニックの業績が悪かったとしても、小額を支給したり、支給時期を遅らせるなどの手段をとります。
考えられる解決策と理由の推測
院長先生か事務長様に確認し、納得の得られる回答をいただくのが1番です。
今回のケースですと支給されていないのは1人だけですので、それ相応の理由は必ずあるはずです。
「自分ひとりだけがボーナスゼロ円」という状況で仕事へのモチベーションを保つのは難しいかもしれませんが、もしこの状況を受け入れられるのであれば、次回のボーナス支給時の評価基準も確認しましょう。
「仕事ができない」と思われている
あくまで私の経験からの予想ですが、個人クリニックの院長先生は、正確で迅速な対応を行うスタッフを好み、そのようなスタッフからの賃金交渉を受ける一方で、そうではないスタッフには規定の給与を支払うのも惜しいと思っている。
このようなケースの場合はそもそも「仕事ができる」という評価基準があいまいなのですが、どのような点を重視しているのかということは直接聞く以外に方法はありません。
院長先生から嫌われている可能性
「規定を満たしているのに自分だけボーナスを支給されない」という点から考えると、院長先生に嫌われているのが原因だとも考えられます。
クリニックは院長先生を頂点とするピラミッドの組織ですので、個人の好き好きがボーナスに影響がある可能性も考えられます。しかし今回のように支給額がゼロとなると、それだけが理由では評価とは言えません。
賞与の基準
賞与支給の基準はクリニックごとに異なりますが、主に勤務態度・担当業務・クリニックへの貢献度などが評価の対象になります。
一般的には下記3点が大きく影響します。
勤務態度
遅刻・欠勤・早退などの基本的なものから、ミーティングへの出席状況や患者様への接遇面(明るい対応ができているか、クレームをいただくことはなかったかなど)を評価しているクリニックもあります。
担当業務の理解と行動
担当している業務をできているかということがポイントになります。
看護師さんであれば、採血・点滴・介助などの基本的な業務から、ドクターへのサポートとドクターからの評価、検査会社や製薬会社などとの業者対応を行っていることが評価の対象となる場合もあります。
クリニックへの貢献度
「経営的な視点を持って行動している」「クリニックの運営を考えて臨機応変な対応を行うようにしていた」「院内美化に気を配っている」などが挙げあられます。
どの点を貢献度として重視しているかは院長先生によっても異なりますが、明確にしにくい部分でもありますので、聞きだすには院長先生とコミュニケーションを取れていることが前提になります。